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【神奈川県への要請】緊急事態宣言・蔓延防止等重点措置の延長のなかで、コロナ対策の充実を求める緊急要請

2021.06.17

2021年6月17日

神奈川県知事

黒岩 祐治様

神奈川県民主医療機関連合会

会長 野末 浩之

 

緊急事態宣言・蔓延防止等重点措置の延長のなかで、コロナ対策の充実を求める緊急要請

 

 日頃から新型コロナウイルス感染症対策にご尽力いただきありがとうございます。

政府が9道府県に出されていた緊急事態宣言の延長を沖縄県と同じく5月31日から6月20日まで行うことを決めました。同時に蔓延防止等重点措置についても千葉県や埼玉県、神奈川県など5県の期限も31日から6月20日まで延長しました。しかし、延長後も変異株拡大の影響からか、重症病床の使用が増加傾向にあり予断を許さない厳しい状態が続いています。自治体によっては病床がひっ迫し、コロナ陽性の高齢者が入院できずに福祉施設等に留め置かれる事態が生じています。65歳以上の高齢者に対するワクチン接種が始まりましたが、福祉施設等でのクラスターが発生していることから、福祉施設等でのワクチン接種やPCR検査を実施することが急がれます。

そこで、神奈川民医連は、コロナ対策の充実を求めて、以下の要請を行います。

 

【要請事項】

 

 一.コロナワクチンの接種拡大について

(1)医療従事者のワクチン接種が進みつつありますが、介護事業所で働く従事者もワクチンの優先接種をできるようにすること。この場合は、陽性者の利用者を受け入れる等の条件を付けずに通所系や在宅系の事業所も含めて実施すること。同様に障害者施設で働く従事者にも優先接種を行うこと。

(2)高齢者施設の利用者だけでなく、障害者施設の利用者も、クラスター防止の観点からコロナワクチンの優先接種の対象に加えること。

(3)医療機関がワクチンの個別接種に協力する場合には、打ち手不足を解消する意味でも、該当する医療機関に協力金を支給すること。

(4)ワクチン接種の打ち手不足を解消するために潜在看護師を積極的に活用すること。

(5)身体が不自由で、ワクチン接種会場に出向けない県民を対象に支援策を講ずること。

 

二.PCR検査の完全実施について

(1)クラスター(集団感染)が発生している、していないに関わらず、県内の介護施設や障害者施設で働く職員を対象にPCR検査を継続的に実施すること。この場合の施設とは、入所施設に限らず、通所系や在宅系の事業所も含むこと。検査実施の判断を施設まかせにしないで、検査の意義を周知徹底し実施に繋げること。併せて、施設の利用者にもPCR検査の対象を拡大すること。

(2)感染源を把握するためのモニタリング検査の実施件数を拡大するとともにイギリス型やインド型に加えベトナム型などの変異株検査を引き続き実施し、クラスター防止に努めること。

 

三.発熱外来について

(1)コロナ陽性者を鑑別するためには発熱外来がとても有効的です。コロナ感染防止の観点から発熱外来を実施している医療機関に対しては、助成金を支給すること。

以上